入賞児童の作品紛失 5カ月放置も担当者処分なし 千葉県教委

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 千葉県教委は19日、県内小中学生対象の学習成果のコンテストで入賞した小学校5校の作品を、学習指導課の40代男性指導主事が3月に紛失していたと発表した。部署の引っ越し作業中に誤って捨てたとみられる。本来予定されていた作品の展示や返却ができなかったにもかかわらず、5カ月後の8月に学校側から問い合わせがあるまで同課として把握していなかったという。

 同課によると、紛失したのは昨年度の「学びの『総合力・体験力』コンテスト」(県教委主催)で入賞した5作品。5校の児童が数人のグループで体験学習や調べ学習に取り組み、成果をまとめた冊子など。

 3月19日の表彰式後、旧指導課(4月から学習指導課などに改編)でコンテストを担当していた同主事が段ボール箱に入れ、課内の会議スペースに保管していたが、3月30日、改編に伴う引っ越し作業中に紛失。他の廃棄書類などと一緒に、溶解業者に回収された可能性が高いという。同主事は同日中に紛失に気付き、他の課員にも相談したが、いずれの課員も上司に報告しなかった。

 4~5月に予定されていた県総合教育センター(千葉市美浜区)での展示と、6月の各校への返却は行えなかったが、「同主事1人に任せきりだった」(小畑康生同課長)ことや、実施状況の確認もしていなかったことから、課として紛失を把握していなかったという。

 8月に該当の1校から作品を授業で使うとして返却を求められた同主事が、初めて上司に紛失を報告。児童や保護者には、今月までに文書で謝罪した。

 作品には校名や児童名などの個人情報も記載されていたが、県教委は紛失した同主事を処分せず、口頭注意にとどめた。理由について、教育総務課は「総合的な判断」としている。